ICT活用工事に携わっている方なら、国土交通省や自治体などから発行されている要領や手引きをよくご覧になっていると思います。
発行元はそれぞれですが、基本となるのは国土交通省Webサイトの「要領関係など(ICTの全面的な活用)」に掲載のものになります。
そのほか、地方整備局や自治体ごとにわかりやすい手引きも公表されています。
ところが、それらを見ても結局どうやればいいのかよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
試行錯誤しながら提出書類を作り工事を進めてはいるものの、本当にあっているのかどうかがわからないという声も耳にします。
そんな不安を抱えながら、ICT活用工事の施工管理をされている方々に、ICT関連の現場で助言や技術的指導を行いながらサポートしているのが建設ICT.comです。
そして、i-Construction取り組み発表以降、5年近く行ってきた様々な建設ICT化のサポート実績をもとに、現場の声に応えてメニュー化されたサービスが「オンライン総合マネジメント」です。
今回のコラムでは、実際にオンライン総合マネジメントを利用された現場監督の特徴や導入するための最初のステップについてご紹介します。
目次
オンライン総合マネジメントとは
オンライン総合マネジメントとは、ICT活用工事の実績有無に関わらず、建設ICT化に取り組む建設事業者向けの研修や講習・セミナー、現場サポートを組み合わせた建設ICT.comのコンサルティングメニューです。
建設ICT.comが自信を持っておすすめする建設ICT化のオンライン総合マネジメントはこちら
導入事例
A社:ICT目線が当たり前の施工管理が板につく「ICT建機も操る若手ホープ」
オンライン総合マネジメントによる研修やセミナーを何度も受講され、重機オペレーターとしてICT現場を経験し、現場サポートを受けながらICT施工の知識や技能を習得された若手の現場監督さん。
あらゆる現場をICT目線で見ることが当たり前になり、ICT現場だけではない従来施工の施工管理も板についてきた今や社内の若手ホープです。
- 他業種からの転職経験を活かすこの現場監督さんのインタビュー記事はこちら
B社:簡単な3次元設計データなら自分で修正「次世代の頼れるICT現場監督」
直轄のICT活用工事でオンライン総合マネジメントによる助言、技術的指導を受けられ、ICT施工の知識や3次元設計データ作成技能も習得された次世代を担う若手現場監督です。
次の工事では管理技術者として現場を任され、簡単な3次元データなら自分で修正できるスキルを発揮。施工データの重要性を理解されているため、下請施工業者とのスムーズな意思疎通が図れるようになっています。
C社:イレギュラー発生時の判断が的確すぎる「管理職のベテラン現場監督」
会社初となる直轄のICT活用工事でオンライン総合マネジメントを受けられた、管理職も担うベテラン現場監督さんです。
新しい技術であるICTの知識や技能をみるみる吸収され、もともとの高い施工管理スキルが確実にレベルアップされています。
イレギュラー発生が付きものの土木現場では、ICT関連の対応遅れが工期圧迫に繋がるケースは多いですが、ICT施工を理解されたベテラン現場監督さんの的確で迅速な判断には脱帽です。
オンライン総合マネジメントを活用された現場監督さんの特徴は、ICT技術の活用を前提に現場を見る癖がついている事です。もちろん従来の施工管理能力は無視できませんので、その能力に長けた方ほどICT活用のメリットをよく理解できるようです。
そうなるためには、早い段階で専門的なサポートを受け、自身のみならず自社のものとしてノウハウを蓄積し仕組化することが大切です。
導入するにはどうすればいいのか
オンライン総合マネジメントはわたしたちがご提供している有料のサービスです。いくら現場サイドが希望しても、会社からOKがもらえなければこのサービスを受けることはできません。
事業運営の仕組み上、これは当たり前の事ではありますが、業界のICT化が思ったより進んでいない原因の一つが、実はここに隠れているとわたしたちは考えています。
ICT施工に取り組むためには、3次元設計ソフトウェアや高スペックパソコン、3次元測量機器やICT建設機械など、従来施工では扱わなかったものが必要になります。
購入・レンタル問わず、それらはコストになりますから、「ICTはお金がかかる」というイメージを持たれる経営者の方もいらっしゃると思います。
さらに、ICT化に必要な投資はこういった目に見えるものだけではありません。
知識や技能習得のための環境提供も同じく、ICT化に必要な投資対象なのですが、これを重要視していない経営者の方は少なくありません。
現場任せにせず、会社一丸となって取り組む必要があるのが建設ICT化ですから、経営者の投資判断は非常に重要になります。
オンライン総合マネジメントには、まずは基本を押さえる「ICT活用工事全般の概略理解の知識補充」と「ICT施工の各プロセスで施工管理上で必要な概略理解の知識補充」があります。これからICTに取り組む企業様向けで、企業としての現状の可視化やICT施工の基本工程が理解できます。
オンライン総合マネジメントは、現場管理者だけではなく経営陣の方にも一緒に受けていただくことをおすすめしています。なぜなら、今後の会社のビジョンを描く上で、建設ICT化のためにどれほどの投資が必要かというイメージしやすくなるからです。
まとめ
公共工事の元請け現場監督の業務量は皆さんご存知の通りだと思います。ただでさえ忙しいにも関わらず、ICTという新しい知識や技術の習得までを、就業時間内で求めるのは難しいでしょう。それでは、あまりにも個人への負担がかかりすぎるため、現場に対する会社側のサポートが必要です。
社内にサポートの仕組みが構築できれば、習得したノウハウを個人だけに蓄積させずに社内で水平展開させることができます。そうすると個人依存のノウハウにはならないため、退職や転職によるノウハウ流出のリスクヘッジができます。現場単位ではなく、会社単位でオンライン総合マネジメントを活用されることをおすすめするのには、こうした理由があるからです。
建設ICT.comのオンライン総合マネジメントにご興味がございましたら、まずはお気軽にお問合せください。
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