利益を生み出すICT施工の実現には何が必要なのか!?ずばりお答えします

利益を生み出すICT施工の実現には何が必要なのか?ずばりお答えします。

はじめに

令和2年目を迎えた2020年。i-Construction貫徹の年と位置づけられた令和元年度から、次の令和2年度は何の年と発表されるのか、建設業界の皆さんは特に注目されているのではないでしょうか。各地方整備局ではICT指定工事の発注が増えている地域も多いようですね。いよいよICT施工に取り組まなければいけない気運の高まりが感じられます。

今回の記事では、ICT施工はやるorやらなければいけない、だけど利益出るの!?投資の回収はできるの!?と疑問をお持ちの方へ、実際にICT施工の現場にいくつも携わってきた私たちの経験をもとに、ICT施工で利益を生み出すために必要なポイントを、ずばりお伝えしていきたいと思います。

その1)3つの工程を理解する=コンプリートする

ICT施工のすべてを自社完結する、という建設会社様は現状は少ないかもしれません。測量は測量会社へ、施工は下請の会社へ外注する、というのは通常の流れでしょう。ただし、ICT施工の利益化を目指すには、実際にする・しないに関わらず、ICT施工の主要な工程は自社内でコンプリートしておくことがとても重要です。

ここでの「コンプリート」とは、主要工程を自社で内製化できている、もしくは内製化できるくらいの知識を備えている、ことを言います。ICT施工の主要工程と、各工程で必要な知識は次の通りです。

  1. 測量無人航空機(ドローン)や地上レーザースキャナーなどを使った3次元測量の知識
  2. 設計3次元CADソフトを使った3次元設計、施工用データ作成の知識
  3. 施工ICT建設機械による施工での測位方法や建機へのデータ設定の知識

上記の内容を、施工に関わるほぼ全員がある程度理解している、という状況であれば、建機メーカーや測量会社主導ではなく、建設会社が主導になってICT施工を進めていくことができます。

【補足】コンプリートするために重要なのは同じ理解度で進めていくこと

社内で各工程の知識を共有していくにあたって重要なのは、同じレベルの理解度で進めていくことです。
どうしても会社内の部署や役割によって、ICT施工への理解度にレベル差が出てくるとは思いますが、理解度に差がありすぎると伝えたいことが互いに伝わらず、コミュニケーションが図りづらくなります。

余談ですが、これは発注者と受注者、元請と下請、という会社間のやり取りでも同じことが言えます。会社間でICT施工の理解度が異なると、コミュニケーションがとても取りづらい状況が生まれます。
どちらの会社もICT施工を同じように理解し、共通言語でコミュニケーションが図れるようになると、特にICT施工ではスムーズに作業が進みやすいことを日頃の現場で実感しています。

共通言語でのコミュニケーションが重要であることの図説
社内外ともに共通言語でのコミュニケーションが重要

その2)重要なのは施工計画 -フロントローディングという考え方ー

続いて2つ目のポイントです。ICT施工で利益を出すためには、ずばり最初が肝心です。
最初とは、施工計画です。最初の施工計画の段階で、妥協せず、あらゆる手順を検討した上で、想定される負荷事項を洗い出し、途中で帳尻をあわせる必要のない施工計画を立てておくこと。これがICT施工の各工程を手戻りなく、スムーズに進めるために非常に重要になってきます。

この考え方は私たちがICT施工の現場で実感したことでもあるのですが、「フロントローディング」と呼ばれています。もともとは、製造業やシステム開発で使われる用語で、プロセスの初期(フロント)の段階に重きを置き、あえて労力や費用という負荷(ローディング)を与えることで、後で起こりそうな変更や問題を前倒しして手戻りをなくし、結果的に品質向上や納期の短縮を図る、という考え方です。

国土交通省の生産性革命の参考資料には、このフロントローディングの考え方を建設現場に導入する、と書かれています。

国土交通省「i-Consruction~建設現場の生産性革命~参考資料」より一部加工した図
出典:国土交通省「i-Construction~建設現場の生産性革命~参考資料」より一部加工

このフロントローディングという考え方に基づき、しっかりとした施工計画を立てるためには、1つ目のポイントでお伝えしたとおり、ICT施工の主要工程を自社で理解しておくことが必要だと私たちは考えています。

その3)理解した上で外部委託する

最後に3つ目のポイントです。2つ目のポイントであるフロントローディングの考え方に基づき、綿密な施工計画を立てるためにあらゆる手順が検討できるようになると、次は効率化を図るために外部委託を活用する、という選択肢が生まれてきます。

ただし、その選択で最適な結果を得るためには、自社で主要3つの工程をコンプリートできる能力があること(1つ目のポイント)が重要です。自社でICT施工を理解していない状態で外部委託をしても、委託先に依存するばかりで、自社にノウハウは蓄積されません。そしてそのまま依存度が高くなると、利益を生み出すICT施工の実現には程遠くなってしまうのです。

自社でできる能力はあるが、複数の現場での効率を図るために一部外部委託をする、委託はするが内容は常に社内でも理解し、委託先とも同等の理解度を持って施工を進めていく、そうすることで作業がスムーズに進み、納期短縮=利益直結につながっていきます。

まとめ

今回は、利益を生み出すICT施工の実現に必要な3つのポイントをお伝えしました。

<利益を生み出すICT施工のための3つのポイント>

  • その1) 主要3工程(測量・設計・施工)を自社内で理解する=コンプリートする
  • その2) フロントローディングの考え方に基づき、綿密な施工計画を立てる
  • その3) 自社で理解した上で外部委託し、効率化を図る

言うは容易く行うは難し。そう思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、i-Constructionの取組発表からこれまでを振り返ってみても、改革のスピードが遅れる気配など全く感じません。この時代の波に飲み込まれることなく、逆にその波に乗って大きく未来に進むために、様々な情報収集と積極的な取り組みを実行される建設会社様が、きっとこれからますます増えていくことでしょう。

建設ICT.comを運営するストラテジクスマネジメントでは、コンサルティング会社として、そして測量会社としても、多くのICT施工の現場に携わってきました。その中で社内に蓄積された知識やノウハウを、セミナーやコンサルティング、メディアなど様々な形でお伝えしていきたいと考えています。ICT施工でお困りの方は、ぜひお気軽にお問合せください。ドローンスクールや3次元設計ソフト習得セミナーも実施しています。

ICT土木は「時間と未来への挑戦」。引き続き皆様のお役に立てる情報をお送りしていきます。

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