森下建設株式会社:23現場目のICT現場を竣工(ICT活用工事外の渓間工事)

1月末に森下建設株式会社が23現場目のICT施工取組み現場で竣工を迎えられました。

今回のブログでは、現場事例をご紹介いたします。

少しでもみなさまの参考になりましたら幸いです。

 

当現場は自治体発注工事(島根県発注工事)の渓間工事であり、小規模土工(施工土量1,000㎥未満)の取組みでした。

当現場は自治体発注工事(島根県発注)の渓間工事

主なトピックスを3点ご紹介いたします。

 

1)自主的なICT取組み

工事の発注方式としてはICT活用工事対象外でした。そのため、自主的なICT活用工事として取組みを実施。

作業土工(砂防堰堤の床掘)と仮設道設置がメインでした。

また、ICT活用工事対象外の工事ではありましたが、自治体(島根県)からは「ICT活用工事実績証明書」が発行されており、正式なICT工事実績として認められた事例でもありました。

※参考:島根県「ICT工事実績証明書の運用上に関するQA(案)」

 

2)杭ナビショベルによるICT施工

山間部の工事現場であったため、ICT建機の測位システムは衛星受信状況に左右されないTS追尾型(杭ナビショベル)を活用。

砂防堰堤の床掘は丁張無しでICT施工を実施。高所での丁張掛け作業などが不要になり、現場の安全性向上も実現されています。

杭ナビショベルによるICT施工

3)現場代理人が自ら3次元設計データを作成

現場代理人は「令和4年度中国インフラDX表彰」を受賞されるなど豊富なICT活用工事実績をお持ちの方であり、今回の現場では、新たな取り組みチャレンジとして自らで3次元設計データ作成を行い、ICT施工を実現されていました。

現場代理人が自ら3次元設計データを作成

当現場では、ICT活用工事の対象外であったこともあり、現場代理人自らで3次元設計データ(3次元施工用データ)を作成。見事に生産性向上のためのICT施工を実現されています。

森下建設株式会社には長年、当社「総合マネジメント」のサポートもご活用いただいています。

これまでの現場では、当社が作成した3次元データ(3次元設計データ、3次元施工用データ、BIM/CIMデータ)をもとに取組まれるケースも多い状況です。

そんな中、並行して社内ノウハウ蓄積のため「総合マネジメント」のサポートもご活用いただき、3次元設計データの作図スキル習得にも努めてこられています。

参考1:総合マネジメント「現場事例:道路改良工事(土工、法面工、アンカー工、軽量盛土工、擁壁工)」
参考2:総合マネジメント「3次元設計データ作成・3次元設計データ照査打合せ」
(助言・技術的指導の一例:当社作成の実現場の3次元設計データをご参考いただきながら、自らでも同様に3次元設計データを作成してノウハウを習得 等)。

 

■現場代理人の声

完工後、現場代理人の方から「山影で電波が届かない現場であったためTS追尾(杭ナビショベル)で手軽にICT施工が実現できてよかった。丁張無しで床掘も上手く作業ができた。高所での丁張掛けも無くて安全性も向上した」など、当初の想定通りに実現ができたとのお話をお聞きしました。また現場状況に応じて柔軟に3次元設計データ(3次元施工用データ)を作成し、ICT建機による施工を実現されたとのことでした。

 

現在、森下建設株式会社では24現場目のICT活用工事現場(山陰道の大規模道路改良工事)でICT施工が進行中です。当社でも引き続き、3次元設計データ作成などをはじめICT現場サポートを実施しています。なお、森下建設株式会社のICT取組みは「DX・ICTに強い会社」でもご紹介しています。あわせてご覧いただければと思います。

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